ジークンドー、偽者を歓迎する

 ブルースリーという方はあまりにも早くに亡くなったためにショックが大きく、その余波でいろんな影響や副産物を生んだのではないかと思っています。

 最近You Tubeブルースリーの吹き替えやブルースリーもどきの役者の動画を見るのが楽しいです。
 まったく動きがなってない役者さんもいれば、なかなかに模写がうまいなという役者さんもいます。もちろんオリジナルであるブルースリーを超える方は残念ながらいませんね。でもそれぞれにブルースリーへのリスペクト、オマージュが感じられていいです。


 最近とある出版社の社長の話を聞いて、こういったコピーもの、偽ものに対するアプローチ、スタンスの違いについて考えさせられました。

 以前からマンガの世界では、同人誌という世界があり、メジャーなマンガのキャラクターを勝手に使って新しいマンガを作ったりする事がありました。同じ現象が動画投稿サイトの出現によって、動画の世界でも起こっています。いわゆるMADムービーというやつですね。

 この流れに対して、オリジナルをつくっている制作側のスタンスをどうとるか。

 版権が関わってきますから、勝手に動画を流用されたりする事は本来規制をしなければなりません。こういった動画投校サイトに否定的なメディアの重鎮たちも多いようです。

 しかし、その社長は、こういったメディアの共有や開放の流れというのは、止めようと思っても止められない。歴史的に見ても、情報の自由化を食い止める事はできない。という事実を認めた上で、そういった流れをどう許容するか、もしくはどう利用するかがこれからの考え方として重要だという事をおっしゃっていました。


 コピーや偽ものの出現は、オリジナルが魅力的であればこそ発生するものです。人気のバロメーターともいえますし、最近では逆にコピーやアレンジ品の勝手な流通によって、さらにオリジナルの人気が高まるという現象が起きています。


 さらにオリジナルのあり方、作り方に関してもインターネットメディアの出現によって変わってきているようです。昔であれば前提情報や解説などを織り交ぜなければいけなかったものが、インターネットメディアの出現で視聴者が勝手に前提情報を仕入れたり、物語でわからない部分を他社と補足しあったりしてくれる。こうなると限られた時間でコンテンツを作らなければいけない作り手としては、説明のために必要だった部分を省く事が可能になってくる。



 作品つくりも変わってきますね。


 なにはともあれ、コピー、偽ものはオリジナルの魅力の賜物。どのように歓迎するかを考えなければいけない時代になったようです。



 そしてこんな時代だからこそ、本物の価値はさらに上がるのだと思いました。


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